こんにちは。店長の伊藤です。
情報過多と言われるこの時代。「常識」として知られている情報が間違っていたという話は珍しくありません。「1192作ろう」で覚えた鎌倉幕府の成立が実は1185年だったり、「オシドリ夫婦」の語源であるオシドリはあまり仲良くなかったりするようです(笑)。
冒頭から話がそれてしまいましたが、実は唐辛子にも一般的に知られている常識が間違っていることがあります。それは「唐辛子の中で最も辛い部分」。
種? いえいえ、実は種は辛くありません。最も辛いのは、「胎座」という部分なんです。
「唐辛子は種が最も辛い」は嘘!
聞いたことがありませんか? 「唐辛子は種が一番辛い」という話。種に全く辛みが無いというわけではありませんが、端的に言えばこれは間違いです。
では、唐辛子の中で最も辛いのはどこか。それは、「胎座」という箇所。胎座は、実の中心部にある筋状の細長い形をしています。周りには種が張り付いていて、綿のような感じ。恐らく「種が辛い」という説は、胎座に近い部分だから広まったのでしょう。
胎座がカプサイシンを作っている!
本サイトでも度々ご紹介していますが、唐辛子の辛みは「カプサイシン」という成分。このカプサイシンを作っているのが胎座です。辛みの大元なのですから、辛くないはずがありません。
ちなみにカプサイシンは、少量であれば食欲増進などの効果があります。しかし、多量に摂取すると胃腸を荒らすなどの影響がありますので、注意するようにしましょう。
乾燥することで辛みが種や果皮にも飛び散る!
唐辛子を乾燥させると、胎座がボロボロに崩れてしまいます。形を失うことで周囲に飛び散り、胎座に含まれる辛みが周囲に染み込みます。
生の状態で種や果皮を食べると、あまり辛くないことが分かるでしょう。もちろん品種によって異なりますし、感覚には個人差もあります。ですが、「唐辛子で最も辛い部分」は種ではなく胎座。料理をする際に唐辛子の辛みを抑えたい場合は、胎座を少し取り除くなどの処理をすると良いかもしれませんね。