こんにちは。唐辛子の伝道師・伊藤です。
前回のブログ「一味唐辛子と七味唐辛子の違いは名前だけじゃない! 辛さや材料、 “使い分け” の基準をご紹介」では、一味と七味の辛さ、材料、使い分けについてご紹介しました。
んで、今回は一味と七味の材料の、効能や成分について触れていきたいと思います。
一味と七味の材料の違いは?
まずはおさらいです。一味唐辛子とは、「乾燥させた唐辛子の実を粉末状にした調味料」のこと。内容物はというと…
唐辛子だけ!
ということになります。
次に七味唐辛子。これは唐辛子をベースに、他の香辛料などを加えたものになります。一般的なの材料は以下の通り。
・唐辛子 | ・芥子(けし) | ・胡麻(ごま) | ・陳皮(みかんの皮) |
・山椒(さんしょう) | ・生姜(しょうが) | ・海苔(のり) | ・青のり |
・菜種(なたね) | ・紫蘇(しそ) | ・麻の実 |
入っている材料の数が6種類でも七味。8種類でも七味と呼ばれます。
一味唐辛子と七味唐辛子-原料の成分と効能
さてここからが本題。唐辛子を含め、芥子、胡麻、陳皮、山椒、生姜、海苔、青のり、菜種、紫蘇、麻の実の成分や効能について詳しくご紹介していきたいと思います。
唐辛子の成分と効能
まずは唐辛子の辛さの元となっている成分、カプサイシンのご紹介。アドレナリンの分泌を活発にし、発汗作用や強心作用を活性化させる働きがあります。
次にビタミンC。風邪予防や疲労回復に欠かせない栄養素で、肌荒れ防止などの美容効果も期待できます。
近頃よく耳にするようになったβカロテンは「抗酸化作用」を持っていて、唐辛子にも含まれています。細胞の老化を防ぐ働きを持っていて、アンチエイジングに効果を発揮します。
動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病予防に効果があると言われるビタミンE。美肌を保持する作用としても知られています。
その他の効能を上げると、発汗作用、脂肪燃焼、食欲増進、消化促進、新陳代謝の働きを活発化などなど…。唐辛子に含まれる体によい効能を列挙し始めるとキリがありません。という訳で、皆さん唐辛子を食べましょう(笑)
芥子の成分と効能
芥子の実には、ミネラル類やビタミンがバランスよく含まれています。中でも特筆すべきはカルシウム。骨や歯を強くし、骨粗しょう症の予防にも有効です。ちなみに、ミネラルとは食品成分中の無機質のことを指し、カルシウムもミネラルのひとつに数えられます。
胡麻の成分と効能
ビタミン類が豊富に含まれる胡麻は、美容食としての呼び声が高い食材です。美肌効果やダイエット効果が期待できるほか、お酒を飲む前に食べると二日酔い予防にもなるという研究結果があります。
陳皮の成分と効能
ミカンの皮を乾燥させた陳皮は、血流改善や美肌効果、高コルステロール予防やリラックス効果など、さまざまな効能が見込めます。風邪の予防、特に咳を鎮める働きもあります。
山椒の成分と効能
肩こり、神経痛、食欲増進、消化促進、疲れ目改善、免疫力アップなどなど。山椒は優れた効能を多く持つ食材です。ただし、これは唐辛子や生姜にも言えることですが、食べ過ぎには注意が必要。血管の損傷や目の充血、下痢や嘔吐などの症状を起こす例もあります。
生姜の成分と効能
食べ過ぎ注意の生姜ですが、漢方薬として愛用されているだけあって、その効能には舌を巻くものがあります。体を温める、血行をよくする、免疫力を高めなどは有名なところ。また、胃の健康を助ける働きも持っています。
海苔の成分と効能
ホウレンソウなどに代表される成分のビタミンA。海苔にも含まれるこの栄養素は、髪の健康を保ち、視力の低下を防ぐといったものが上げられます。また、カルシウムを多く含んでいるため、歯や骨を丈夫にする効果も! さらに、海苔の3割近くは食物繊維でできているため、便秘改善や発がん性物質を体の外に排出する働きなどがあります。
青のりの成分と効能
青のり。要するにアオサですね。これにはニコチンの害を緩和させる効果があると言われています。もちろんカルシウムやビタミンAも豊富! 注意としては歯にくっつきやすいことですね(笑)。デートの前には鏡を見るようにしましょう!
菜種の成分と効能
オイルとして料理に使われる菜種ですが、高品質なものは、コレステロールの低下や血栓予防に効果があります。おひたしなどで菜の花を食べることはありますが、種を食べるのは唐辛子くらいかもしれませんね。
紫蘇の成分と効能
豊かな風味を醸す紫蘇ですが、免疫力UPに効果があるβカロテンを豊富に含んでいます。また老化防止の抗酸化作用が高く、防腐作用や解毒効果を持つ名脇役。日本では平安時代くらいから栽培されていたみたいですね。生活習慣病の予防や、アレルギーの抑制などの効果がありますが、記憶力の向上にもつながるとか。
麻の実の成分と効能
香ばしさとカリッとした噛み応えが特徴的な麻の実。七味唐辛子の中でひときわ大きい茶褐色のヤツです。ちょっとオシャレに言うと「ヘンプシード」ですね。タンパク質が豊富なので、筋肉をはじめとした体組織を作ることに役立ち、免疫力の向上も期待できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご紹介したものが成分・効能のすべてという訳ではありませんが、要約すると「唐辛子は体にいい!」ということになりますね(ざっくり!)
本ブログと併せて、前回の「一味唐辛子と七味唐辛子の違いは名前だけじゃない! 辛さや材料、 “使い分け” の基準をご紹介」も読んでいただけるとうれしいです。
2018年が皆さまにとって、よい年でありますように。